もともと生成AIをはじめたのは、かわいい女の子を描きたいっていうのがきっかけ。
そのうち、「へっぽこ島の景色を作って、写真みたいに公開したら面白いかも」くらいには思ってた。
それで、ちゃっぴーに、
「わたしはこれが好き」
「これは好きじゃない」
「こういうことしたい」
「ああいうことしたい」
「これはこれで、それはそう」
「惜しい惜しい、ちょっと違うんだな」
なんてことを、ずーっとやってた。
そしたら知らないうちに、ちゃっぴー、わたしに調教されてたみたいで。
わたしが好きそうな景色を、ばんばん出してくるようになった。
あれ?
これ、わたしの予想以上だな。
でも、たまたまかもしれない。
なので、いろいろ試してみた。
遺跡を作ってみたり。
装備を持たせてみたり。
崩れた道をどうやって進むか考えてみたり。
グラップルを撃ってみたり。
知らない機械を触ってみたり。
……あれ?
これ、普通に遊べるんじゃない?
しかも、わたし絵が描けないんだよ。
それなのに、
「こういうところに行きたい」
「こんなものが見たい」
「この先に何があるんだろう」
って言うと、わたしが見たかった世界が、目の前に出てくる。
ちょっと待って。
わたしの予定では、世界観を作るのが、わたし。
ストーリーを考えるのも、わたし。
ゲームメイクするのも、わたし。
出てきた絵を見て、あーでもないこーでもない言うのも、わたし。
ちゃっぴーには、それを絵にしてもらうつもりだった。
ところが!
ちゃっぴー、とんでもなく優秀なゲームマスターだったんだよ。
わたしが何かすると、世界が返事をする。
知らないものが出てきて、「なにこれ?」ってなる。
考える。
選ぶ。
やってみる。
失敗する。
また考える。
なんだ。
もうゲームじゃん。
しかもこのゲーム、作ってるわたしも、この先どうなるのかよく知らない。
ちびキャラではじめたはずだった
最初に作ったのは、2Dのちびキャラだった。
これにはちゃんと理由がある。
生成AIだから、指がおかしくなったり、持ってるものが変になったり、いろいろ破綻する。
わたしはプロでもないし、絵のこともよくわからない。
だったら最初からちびキャラにしておけば、多少のことは直しやすいだろう。
そのくらいのつもりだった。
ところがある日、ちゃっぴーが、「ジオラマも得意です!」みたいなことを言い出した。
じゃあ、やってみるかって。
……びっくり。
あれ?へっぽこ島、ジオラマのほうが面白くない?
ということで、せっかく作ったちびキャラをジオラマにレンダリングしなおし。
過去に作った絵も、一部やりなおし。
へっぽこ島、仕切り直し。
そしたら劇場版がはじまった
その裏で、VAMPIREKILLER AKARIとか、吸血姫たかねとか、ぜんぜん違う遊びもやっていた。
すると今度は、「劇場版もいけます!」みたいなことを言い出した。
ほんとに?
じゃあ、たかねを劇場版にしてみようと頼んでみた。
そしたら、それはそれは美しい子が生まれた。
そうなると、あかりとほたるいしちゃんも並べたくなる。
この二人、もともとは「たかね」を作っている途中の生成エラーから生まれた子だった。
でも、わたしが二人を好きすぎて、ボツにできなかった。
だから、たかねの劇場版に合わせて、あかりも、ほたるいしちゃんも、まじめにリファレンスシートを作った。
ほんで。
「ためしに三人でやってみっかー」
くらいの気持ちで、三人を同じ世界に立たせてみた。
びっくり仰天。
階段から滑り落ちるくらいの衝撃だった。
ちょっと待って!
わたし、2Dではじめたへっぽこ島を、ようやくジオラマで仕切り直したばっかりなんだけど。
劇場版スケールで、へっぽこ島行けるの?
行けちゃった。
もっと早く言ってよおぉぉ。
しかも困ったことに、こっちのほうが、巨大な遺跡や建造物のスケール感が出る。
「この世界を歩いてる」って感じがする。
でも、ちびキャラも捨てがたい。
転んだり。
ずっこけたり。
くだらないことしたり。
コミカルに遊びたいところは、ちびキャラのほうが楽しい。
じゃあ、両方使えばいいか。
へっぽこ島でできることが、また増えた。
指一本で、島が止まる
ただし、劇場版には劇場版の問題もあった。
破綻がめちゃくちゃ目立つ。
ちびキャラならなんとか直せた指。
手に持った道具。
細かいオブジェクト。
劇場版になると、ごまかしが効かない。
しかも、引きで撮った絵は細かすぎて修正がなかなか難しい。
わたしは絵のことよくわかってないから、出てきた絵を見ながら……
「ここ変」
「なんか違う」
「惜しい」
「もうちょっと」
「あ、そこじゃない」
って、何度も何度もやり直す。
するとどうなるか。
契約中のサブスクのローリング上限に引っかかる。
開発ストップ。
まだ先に進みたいのに、本日のへっぽこ島、閉店。
指一本直してたら、島が止まった。
これはだめ。
ひとつ直したら、今度は違うところがおかしくなって。
そこを直したら、また別のところがおかしくなって。
そんなことをやっていたら、いつまでたっても冒険がはじまらないし、わたしが寝られないんだ。
サブスクの上のプランもあるけど、仕事もあるし、全力投球したらわたしがしんじゃうから。
なので、ちょっと考え方を変えることにした。
破綻してるものは、破綻してる。
これはもうしょうがない。
今の生成AIでは、できないこともある。
だったら、全部を完璧に直すことより、優先することがある。
この島には何があるのか。
三人がどこへ行くのか。
この扉の向こうに何があるのか。
わたしは、そっちを見たい。
だから多少おかしくても、進む。
わたしの手元には、元になった画像もリファレンスも残ってる。
いつか、「うおおお、指がちゃんとしてる!」みたいな生成AIが出てきたら、そのとき直せばいい。
それならこれは、へっぽこ島の今の仕様にしちゃおう?
見なかったことにして!
そう考えたら、多少破綻していても劇場版でやってみようと思えた。
きれいだからだけじゃない。
完璧だからでもない。
今のわたしが見たい、へっぽこ島の大きさを見せられるから。
ということで、ゲーム画面は多少へっぽこでも気にしないことにした。
そのかわり、キービジュアルとコンセプトアートは頑張ります!
わたしが遊ぶゲーム
最初は、かわいい女の子を描いてみたかった。
それから、へっぽこ島の景色を作ってみたくなった。
ちびキャラになって。
ジオラマになって。
劇場版になって。
生成エラーだった子たちまで仲間になって。
気づいたら、わたしが作った世界を、わたし自身が冒険していた。
完成したゲームを作って、あとから遊ぶんじゃない。
作りながら、その場で遊んでる。
遊びながらどんどん拡張して、進化してる。
だからこのゲーム、たぶん完成しなくていい。
次に何があるのか、作ってるわたしも知らないから。
それに、わたしがワクワクしてる。
へっぽこ島は、わたしが作っている世界で、わたしが遊んでいるゲームなんだ。
さて、ちゃっぴー!次はどこ行く?

※ 画面は開発中のものです。(またちびキャラに戻っているかもしれません)






